そんなことしたら鏡が曇る

「その人は、鏡に映った自分の姿を、
受け入れられなかったんだ」。
例えば自分が発しているものは、
金色だと思い込んでいたのに、
鏡(相手)に映った色が、茶色だったとする。

そんなことは、よくあることだから、
その時点では、どうってことはない。

「あ、私、金色を出してるつもりだったのに、
今、茶色出しちゃったのね?」
ってなもの。

しかし、
「絶対、自分は金色しか出していない。
僕は、私は光り輝く金色なのだ。」と
言い張り、そこから降りようとしない人
の場合、厄介だ。

そういう人は鏡のせいにし始める。
そもそも、茶色って別に悪くもないのに。
どうしてかそういう人達は金色に拘る。

「間違いありません、
あなたは金色を出してます。
光り輝いてます。」

と言ってくれる鏡を求め、
鏡達にそれを強いる。

それでもうっかり、
茶色を映してしまう鏡に
出逢ってしまうことがある。

けれど、そんな鏡は、
その人にはあり得ない。

自分は相手(鏡)より分かってる人、
優れているだ。そして金色(?)を
映してくれる鏡達が自分のまわりには
いっぱいいるのだから。

こいつがおかしい!と激怒する。
茶色なんかを映した
この鏡がダメな鏡なのだと責め、
鏡をぶち壊しにかかる。ものすごい勢いで。
ただ、それだけのことなんだ。

だから、自分を責めるのはやめようよ。
そんなことしたら鏡が曇るよ。

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